百間山渓谷・かもしか牧場
ガイドブックで見た。かもしか牧場に期待したんじゃなく、百間山渓谷が素晴らしそうに思えたから出かけたのだが。渓谷はなかなか素晴らしかった。6年前に神戸に赴任していたときに訪れた、三重県名張市の赤目四十八滝にも似て素晴らしい景観だった。赤目四十八滝と似ているのは入り口で入場料を払わされて、無理矢理?動物展示を見させられること。赤目赤目四十八滝はサンショウウオ、百間山渓谷ではカモシカ。ただ、料金所のオッサンが申し訳なさそうに「実はカモシカは一頭になっちゃったんですよ」と言った。昔はもっとたくさん居たらしいのだが、みんな死んでしまったらしい。
ま、310円だからいいけど
一周するのに4 時間。秋の一日には良いコースでした。
ところで、百間渓谷が合流する先の川は熊野川。奈良県では十津川と呼ばれ、和歌山県に入って本宮大社の横を流れ、新宮から熊野灘に注ぐ熊野川(くまのがわ)ではない。熊野川は「ゆやがわ」と呼ぶ。渓谷の入り口付近も熊野(ゆや)という地名でした。熊には会わなかったけど。
可哀想に一頭しか居ない。リリースするか、仲間を連れてくるか、仲間が居る他の施設に移すべきだと思うんだが。30m四方の範囲に閉じこめられて、一頭じゃ繁殖もできないしどーにもならない。カモシカのような足というのは、どう考えたって侮蔑の言葉だな。
カモシカはシカではなくウシの仲間だと知った。科が共通というのは、人間とゴリラ・チンパンジーとの関係と同じ。シカはトナカイなどと同じ科で、カモシカとはかなり遠い。人間とキツネザル(原猿類)との関係と同じ。
ここから先、たくさんの滝がある。赤目四十八滝ならば全てに名前があるのだが、左の滝には名前がない。右は「かやの滝」
これらには名前は特にない。
赤目四十八滝ならばこういったものは間違いなく名前が着いていたんだけどね。
右は雨乞いの滝。左は名前無し。
そのくせに、右のこんなものに名前が付いていた。夫婦の滝と言うんだそうな。
犬落の滝。落差30m
百間滝。百間山渓谷の名前がついているのだから、メインの滝なのかと思ったけど......落差はあったけど大したことはなかった。滝の途中に出たので写真では一層迫力を感じられないんだけど。
滝ではなく滝壺に名前が付いていた。釜王の釜。見事な歐穴もあった。
赤目四十八滝はカエデが多かったが、ここは照葉樹が多かった。紅葉はあまり期待できないか。
道は良く整備されている。誰にも会うことは無かったのだが。赤目四十八滝はたくさん人が居たんだが、ここには誰もいない。
吊り橋などもあった。
板が腐っていて補修されていた。ちょっといい加減な補修。
こっちの吊り橋は最大荷重3人と少し強い?と思ったがメインワイヤーは錆びてボロボロ。ホント3人載って大丈夫?そもそも1人って何kgなの?
本日の目的地、百間山。999.4mだそうな。残念ながら山頂は木があって、あまり見晴らしは良くなかったのですが。
山頂から眺めたところ。どっちを見ても山しかない。
千人仏。平家落ち武者の墓という説、山岳仏教の名残という説があって、素性はよく判らないらしい。
ススキの穂が出ていた。和歌山に来て2年目の秋。
だが、早や来春の兆しも。杉は目一杯花が着いていた。今年の猛暑のために来年の花粉は3倍なんだそうな。春は近い。か?
ワイルドなトンネル。これでも国道です。
このダムからさらに15km位行ったところ。アーチダムはコンクリート量が少なくてすむ。7年前に訪れた九州の椎葉村のダムもアーチ式だったし、同じ時代の黒部第四ダムもアーチ式。コンクリートが少なくて良いならば、もっと多くて良さそうなのに、あまり見かけないのは何故なんだろう?どこかに問題があるんだろうな....。しかし出力1.5万kwとはなんとも小さい。
こんな深い山奥にも住民がいる。だから、ライフラインは維持しなければならない。都市と違って地方では自治体のコストは加速度的にかさんでしまう。いくら石原都知事が偉そうに言ったって、一人当たり所得が低い上に一人当たりにかかるコストが比べものにならないくらいかかってしまうのだ。
自治体だって無策でいる訳ではない。道路は維持しなければならないし、交通弱者のために足を用意しなければならない。こすとを節減するために、なんとバスは事前予約制。客がいないのに無駄に運行することだけは避けられる。ま、それにしたって大赤字であることは容易に想像は出来るけど。でも、予約制なんて長距離バスみたいだな。