出立王子から三栖王子まで

大阪から海岸近くを南下してきた熊野古道は、田辺市から内陸に向かい山道:中辺路となる。出立王子はその中辺路のスタート地点付近。そして田辺市内を抜けて田辺市郊外の三栖王子までを歩いた。

出立王子

田辺市内にある。町中の小高い丘の中腹にあった。小さな祠と賽銭箱。付近住民がきちんと手入れしているらしい。熊野古道の王子というのは、こういった小さな祠のことなのかと納得。

熊野古道といっても、この光景は単なる漁村を抜ける街道だ。田辺市内の外れにて。紀伊路は大部分がこのような道だったのだが、今は国道になっている。

秋津王子

出立王子で納得したのに、ここで引っかかった。秋津王子が見つからない。インターネットで調べていったのだが、場所がさっぱり分からない。結局、地元の方に聞いたら2箇所にあった。洪水のために流されてしまい、現在となっては秋津王子がどこにあったのかもさっぱり分からないそうな。神様が住む家なのに、天災で流されるというのは、神様のパワーの程度が知れる。

1つの場所には碑と説明文があるが、もう1つの場所には説明看板しかなかった。祠も何もない。

万呂王子

ここは道路脇で分かり易かった。とは言え、堤防の上というのは怪しい。平安時代にこんな堤防などあるはずはない。適当に「このあたりにあったはず」と看板を置いたのだろう。ここは説明文がある程度で、祠がないどころか、碑すらも何もない。

三栖王子

万呂王子から1.6km。山の中腹にあった。これならばオリジナルの場所ではないかという気にさせられる。とは言っても、前2つとはややマシな碑と説明文程度しか残っていない。



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