小雲取越

単身赴任も2年目に入った。日が短くなった昨年秋以来中断していた熊野古道歩きを再開。とは言っても、本宮大社までの間は、王子と呼ばれる社の跡がマイルストーンのように点々とあるから、歩いていても達成感がある。が、熊野古道最大の難所と言われる雲取越えの間には王子が存在しない。
しばらく熊野古道歩きをしなかったのは、日が短くなってきたので、長時間の踏破が出来ないという理由もあったが、雲取越えでは王子が存在しないので達成感が無く、やる気が出ないというのが正直なところ。

だが、気を取り直して、那智大社に向けて雲取越えにチャレンジすることにした。まずは足慣らしを兼ねて、比較的楽とされる小雲取越から。


小雲取越の入り口。と、言っても私はこの反対側に車を置いてきた。ここまで13km、標高差400mほどの峠道を引き返さねばならない。


道は良く整備されていて歩きやすい。急な区間もほとんど無く、快適なハイキングコースと言える。往復するので無ければ。


折り返しである小口の集落は稜線の向こう。中辺路の終点である那智大社はかすかに見える遠くの山のさらに向こう。


途中には王子が一つもない野で、写真を残すポイントもない。せめて茶屋あとを写す位。


マイルストーンがないと観光客に不評だと判っているらしく、やたら歌碑があった。名前も知らない現代の方々の歌らしい。
「どちらへも遠き山路」なんて泣きごとみたいな歌もあった。


西行ならば知っている。が、歌碑じゃなくペンキで書かれた看板だった。小口の集落にて。


大雲取越のスタート地点で折り返し。次回はここからアタック。標高差850m、距離15kmは小雲取越に比べずっとハード。


大雲取越に比べりゃ楽と言っても....振り返ると...この山を越えねば帰れないと思うと、足の疲れがどっと出て気が重くなる。


ここも山は荒れ放題。道はキレイなんですけどね。間伐所か、枝打ちさえなされることもなく放置された杉。枝打ちしていないから、木材としての価値もない。ただ花粉を放出するだけ。


やっとゴールに近づいた。車は熊野川の近くに停めてある。あと少し!


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