兵庫県立美術館となぎさ公園
近畿地方は関東と違って日本海からの距離が近い。ので、山には雪が積もっている確率が高い。このため、雪の心配をし始めると、車で遠出をする気分が失せてくる。し、数回続けて寒い週末だったので、家に閉じこもっていた。が、ようやく暖かい日になった。天気予報では来週から再び寒くなるんだそうな。で、せっかくの好天なので散歩に出かけた。
出かけると言うまでびことでもない。徒歩5分の公園。ここには県立美術館がある。毎週数回、ジョギングでこの公園を抜け、美術館の前を往復して走っているので、少なくとも百回以上見ているはずだが、なかなか行くという行動には結びつかなかった。ガイドブックによれば西日本最大級の美術館なんだそうな。「級」が付いていることが怪しいが、震災復興記念式典の際には天皇も見学した。ので、素晴らしいのかも知れない。近くにありながら、一度も行かないのは芸術に関する教養がないみたい。だと思われたらイヤなので出かけてみた。
近代的で堂々とした外観
コンクリート、花崗岩、凝灰岩、鉄、ガラスの素材を、直線と丸からなるラインで組み上げたもので、建物の意匠としてもなかなか。ただし、鉄は亜鉛メッキしてあるものの、長期間耐えられるのか疑問。また、広々としたガラスも、昨年、台風のあとの我が家の窓や車の惨状を考えると、掃除するのが大変だと思う。美術館だから、実用性なんか無視してデザインに凝ったのかな?
春や秋には多くの者が、この階段に座ってくつろいでいた。暖かいとは言え、冬の午前中には誰もいない。が、夕方ジョギングで通りかかったら数組の者がいたが。恐ろしいのはベビーカーを階段の途中においておしゃべりしているお母さんが結構いること。映画の1シーンを思い出してしまい、走っているときいつも不安を感じた。
なぎさ公園。向こうには我が家も見えます。コンクリートの幾何学的造形が特徴。
でも、バスケットのゴールなどの球技スペースもあって、多くの者が遊んだり、運動したり、くつろいだり、釣りをしたり。公園の中には無料の足湯まで出来たし、なかなか素晴らしい所だと思います。
なぎさ公園。右端が美術館。
感想:確かに美術館の建物は立派だし大きい。西日本最大なのかもしれない。が、美術館の価値は「大きさ」ではない。以前に行った倉敷の大原美術館は、私でも素晴らしいと感動させるような絵がたくさんあった(理解できないもののあったけど)。訪れる価値はある。が、ここは....現代アート「らしき」ものが過半。現代アートは感性が合わなければ、どうにもならない。人によってはオブジェだと思うかも知れないが、ガラクタだとしか受け取れない者もいる。美術館の建築費ならば西日本最高なのかもしれないが、コレクションの時価となると.....。
大きなシルクスクリーンの合わせイラストを、わざと一箇所を並べ直して展示されているものがあった。芸術を勝手に並べ替えるのは、もし、本当に芸術だと思っているならば冒涜だと思う。が、あえて並べなおしたのは、美術館関係者もこれが芸術じゃなく、たんなる猥褻絵だとしか思ってないからなんじゃないのかなぁ?